検索数調査は毎週実施しています。4月9日から1ヶ月間の増減は、Google 9%増、NAVER 7%増、FreshEYE 6%増、infoseek 微増、そしてAAA!CAFE 変わらず、です。大きな増減はないものの、情報は着実に増加しています。なお、Yahoo!とAllthewebの日本語検索数は少し増加していますが、前回と同様、一部の検索キーの検索数はきわめて少なくなります。
海外の検索数調査は、この1ヶ月間で、Teoma 37.2%増、Google 3.0%増、WiseNut 2.1%増、Yahoo 0.8%増、Alltheweb 0.7%増、です。日本語と同様に、情報は増加しています。何も変化していないように見えますが、1ヶ月も経つと変化は感じられます。
3月末に多くの検索サイトがリニューアルをしました。それが一段落した4月9日に検索評価を実施しました。再評価したのは、Google、FreshEYE、NAVER、です。NAVERの評価は41.4増加しました。これは3月初めに評価が悪くなったのが、元に戻ったものです。評価順は、1位 Google、2位 FreshEYE、3位 NAVER、4位 infoseek、5位 AAA!CAFE、です。一位と2位以下との差が開きました。これはGoogleのランキングがよくなったからと思われます。
書籍販売のアマゾンは検索エンジンa9のベータ版を公開しました。検索数は35.5でGoogleよりも多く、3位です。英語が主ですが、ブラウザIEで日本語が使えました。検索結果はGoogleの検索結果にアマゾンの子会社Alexaのサイト情報を付加し、アマゾン本体の書籍検索結果、そして検索履歴(登録者のみ利用可)、からなります。
検索結果の構成をGoogleと比較すると、Googleは紹介文、キャッシュ、関連情報、a9は紹介文(半分位の長さ)、キャッシュ、サイト情報、です。a9のサイト情報のリンク上にカーソルを置くとTraffic RankやSites the Link hereなどの情報がポップアップし、クリックするとAlexaの詳細情報を表示します。
アマゾン系のa9、Alexa、WayBackの検索フォームは非常にシンプルにできています。特にa9の検索結果のURLは、http://www.a9.com/検索キー、です。ブラウザIEの上部にあるアドレスバーにhttp://www.を省略したa9.com/検索キーを入力するとa9の検索をします。例えば、a9.com/amazon、a9.com/"search engine"、http://www.a9.com/検索、などです。
Googleは、従来、自社で構築したデータベースを検索サービスしてきましたが、今回、専門データベースをもつ他企業と提携し、専門検索サービスを始めました。これはGoogleの検索ポータル化の第1歩とみなせます。日本経済新聞社の企業情報と株価、ALCの和英・英和辞典、ぐるなびと駅前探険倶楽部の乗り換え、そしてヤマトの荷物問い合わせ、の5種類です。これらは特定の用語(コマンド)と検索キーとで実現します。例えば、「ヤマト 伝票番号」。Googleしか通用しない特定の用語が増大することは望ましくなく、好みにもよりますが、ラジオボタンの方がすっきりします。
さて、今年度の検索業界で一番のトピックスになるのはGoogleの株式公開(IPO)です。4月29日に書類が提出され、スタートしました。8年前に、Yahoo、Excite、Infoseek、LycosがIPOしましたが、現在はYahooが勝ち組として残っています。GoogleはこれまでにIPOの機会はあったのですが、ITバブルに遭遇し遅れていたものです。IPOにあたりバブル時代の過大な期待を排除する心遣いがなされています。投資家の狂騒をどこまで押さえれるか。。。
数年かけてWeb検索の覇者になったGoogleですが、これからは利益や株主貢献などの荒波が4半期ごとに押し寄せてきます。しかし、Googleは、(1)4半期ごとの短期利益を追求しない、(2)買収対策?のための株主への対応、など新しい方法を試みようとしています。Yahooはディレクトリからポータルの道へ進みました。成熟したWebになってしまいましたが、得られた資金で新しい世界を築いてもらいたいものです。Webの世界から実世界へ、当分の間、Googleの葛藤が続きそうですね。